ビットコインは皆さん聞いたことありますよね
投機対象として一時物凄い値がついた仮想通貨の事です
そして今、リブラ(Libra)、という新しい仮想通貨が誕生しようとしています
えー、今さら仮想通貨ですかー?
みたいに思う人もいるでしょうが、仮想通貨って実はビットコインの他にもたくさんあって、
例えばイーサリアムだとか、リップルだとか、ビットコインキャッシュだとか・・・
他にも大手取引所では取り扱っていない所謂、草コインなどなど、
買う方も作る方も一攫千金を狙って様々な仮想通貨が作られています(今もそうしている人はたくさんいるでしょう)
しかし、
ビットコインは投機目的で値が急騰しましたが(草コインにもそういったものがある)、結局は「投機目的」で値が上がっただけなので、最終的には値がドンドン落ちてきています。
というか値が急騰するのも本当に一握り
そして、投資家(投機家)たちの気持ちが落ち着けば(実際はそんなに価値のない物だとバレれば)、本来の価値である価格に戻っていくわけです
そんな有象無象が跋扈する仮想通貨業界
盗難にあってニュースなどにもなったりしましたが、そんな不安定な仮想通貨を、なぜ今回記事に取り上げたか
それはこのフェイスブック社の作るリブラが、
今までの仮想通貨には無い物を持っているからです
ではリブラは買いなのか?
仮想通貨はどうなっていくのか?
少し見てみませんか・・・・?
まず初めに仮想通貨について簡単に説明します
仮想通貨とは、読んで字のごとく、実際にはない通貨をネット上だけでやり取りするお金の事です
現代のマネー経済に似ている(通帳に数字を記帳するだけ)ようですが、けっこう違います
以下に仮想通貨の特徴を列挙しておきます
(主に最も有名なビットコインを対象に説明していきます。ものによって技術の違いがあったりしますが、大まかには似ています)
これらをまとめて言ってしまうと、
「不正がしにくく、世界中の人と安心して取引が出来る通貨」
と言えると思います。
いや、盗難とかめっちゃニュースになってますけど!
と、ツッコミが入りそうですが、それはおいおい説明していきましょう・・・
先述しましたが、仮想通貨は現在数え切れないほどの種類が出来ています
そのどれに価値があるかは解りませんが、
仮想通貨はそもそも投機・投資の為の物ではないと思います
そして、現在、仮想通貨は今後もどんどん新しい物が出来てくることでしょう
多くの銀行もその準備を進めています
さて仮想通貨の大きなポイントのひとつに
「銀行及び中央銀行を介さない」
というものがあります。
そこに銀行が首を突っ込んでくるのは何故でしょう?
簡単です
仮想通貨が普通に出回ってしまうと、銀行の仕事が減るからです
また、先にも書いた通り、仮想通貨は市中に出回る通貨量が一定です
これも銀行は痛手で、銀行の最大の既得権益であり罪悪であるとも言える「信用創造」が壊滅するからです
※信用創造・・・銀行は我々から預かったお金(預金)を、第3者に貸して利息を得るわけですが、預かったお金以上に貸し付けをしても良い制度の事。例えば100万円預金があればそれを元に1億円誰かに貸しても良いという仕組み(よく考えるとオカシイ)
このように仮想通貨は、現在の既得権益を大きく変えてしまう可能性を秘めています
また、投機対象としては今現在は下火と言えます。
実際、仮想通貨専門の取引所は利益が下がり続けており、店じまいしたところもあるくらいです(イコール価格が高騰する可能性が更に低くなっているという事)
これらを踏まえて、
今回の主役、リブラを見てみましょう
リブラは米フェイスブック社が今年(2019)6月に発表した新通貨サービスの事です。
最新技術を利用したデジタル通貨で、フェイスブック社が新たに金融業に進出しようというものです。
以下にその特徴をあげておきます
(2020年の運用開始を予定)
そしてここに最初に言った、
「今までの仮想通貨には無い物」
があります。
分かった方は相当鋭いのですが、
このリブラには
「信用」
が今までの仮想通貨より桁違いに高いのです。
世界の主要通貨(ドルやユーロ、円など)と結びつけること、世界の有力企業が参加している事、世界のトップ企業GAFAの一角が主導している事、顧客が世界中に20億人以上いること、信用創造され価値が減る事がないこと・・・etc・・・
今までの仮想通貨には価値の裏付けがない物ばかりでしたが、
このリブラはご覧のように非常に裏付けのある通貨になるのです
つまり、
価値が安定し、安心して使える初めての本格的な仮想通貨、ということになります。
投機の対象にもなりにくいのもポイントでしょう
ただ、このリブラ、
嫌われているというか、
あちこちでバッシングされています。
では次はバッシングの中身を見ていきましょう
問題点としてあげられているものを箇条書きしてみましょう
※マネーロンダリング・・・資金洗浄の事。犯罪など非合法に手に入れたお金を色々な所を経由させることによって綺麗な(まともな)お金に見せかけること
大きく、以上のようなものが問題点として散見されます
ひとつひとつ簡単に見ていきます
今までと大差ない機能
個人的にはチェーンブロック自体がかなり出来のいいシステムだと感じています。今までの仮想通貨の問題点が「信用力」だったことを考えると、今まであったのに(利用者が少なく)使えなかった機能が使える可能性があると感じます
マネーロンダリングに使われる危険性
これは否定できません。ただ、これはリブラ、もっと言えば仮想通貨だからという問題ではなく、現状でもマネーロンダリングは世界中で行われています。IR(カジノ)とかはかなりマネロンに利用されているのは有名です。仮想通貨だろうがなかろうが対策が必要な事柄です
非合法資金の流れにされる恐れ
これもマネーロンダリングと同様です
公的機関の支持がない
そもそも仮想通貨は公的機関を経由しないのが利点だったはずですが・・・さらにリブラは公的機関がなくとも「信用力」があるのがポイントなのです
セキュリティ問題
これは仮想通貨全体の問題点。詳しくは後述しますが、しばらくはこの問題は解決しないと思います
このように大した事がない物から、
当分解決は難しいものまであるようです
さあ、リブラは買いなのでしょうか?
もう少し大きな視点でリブラを考えてみましょう
現在の社会はどのように成り立っているか
人それぞれ見方はあるでしょうが、
今、庶民の支配に使われているのは
この2つが凄まじく大きいのは多くの方が異論がないと思います
実はこの2つが、リブラに大きく関わっているのです
1.軍事力について
軍事費は世界中で信じられないくらい使われています。しかし直接的に関係があるのはサイバー軍事力です。
国や国の専門機関が、あるいは専門アカデミーが本気になったら、仮想通貨のセキュリティを破るのは非現実的な話ではありません。もちろん確証はありませんが、今まで盗難されニュースになった仮想通貨事件に、これらの組織が関連している可能性はあると思います。犯人が一切捕まっていないのも逆に疑いの考えが深くなってしまいます。
つまり、FB社が国や他の大企業と喧嘩した場合、こういった流れが否定できないという問題です
2.お金について
通貨発行権は莫大な利益を生みます(詳しくはいずれ記事にします)。今まではそれは各国の中央銀行にありました(日本では日本銀行、アメリカではFRB)。また、信用創造も非常に大きな既得権益です。リブラは20億人以上のユーザーが利用し始めたら、この通貨発行権と信用創造を無くす、あるいは奪ってしまう可能性があります。
今までこの2大権益を独占していた金融勢力が黙ってみていられるでしょうか?
上記を鑑みてみると、
リブラを反対する勢力があるのが透けて見えます。
つまりリブラの問題点を声を大にして叫んでいるのはこれらの人々で、
エリートたちの間でまだ揉めている、ということなのではないでしょうか
最後にリブラを巡る最近の動きを見てみましょう
2019/6 ・ フェイスブック、リブラを発表
同/10 ・米金融決済のpaypal(ペイパル)がリブラからの離脱を発表。次いでビザ、マスター、イーベイなども撤退を表明
・G20の財務相・中銀総裁会議でも「発行を認めない」と言われ、世界銀行やIMF(世界通貨基金)からも非難の声が出る
・これを受け、FB最高経営責任者のザッカーバーグが「米規制当局の認可が得られるまで延期する」と発表した
フェイスブックは当初、リブラを2020年の前半から事業を開始しようとしていたそうですが、現実的にはその期日は難しくなっているようです
このまま潰されるのか、はたまた利益分配調整がついて発行されるのか・・・・
まだ解りませんが、
仮想通貨自体は、今までの一部の資本家だけに利益を供与する仕組みを打破できる可能性を 秘めています。
それは取りも直さず、
このままでは果てしなく続いていく格差拡大を止める道標になるかもしれないという事です。
しかし、仮想通貨は当然のごとく、
次の新しい金儲けの場として狙っている会社、国がゴロゴロいます。
リブラが買いかどうかは今後も注視していかなければなりませんが、他にも仮想通貨は出てくることが予想されます。大きな利権が発生するでしょうから、世界情勢やその本質を見極めていくことが重要になりそうです。
専門家になる必要なんてありません
しかし、いくらかは知識を得て、
駄目なものはダメ、と言っていく。
それが大事な時代だと感じています。