マルクスの資本論を知ってみたいという方はどんな理由でそう思ったのでしょう?
知識欲でしょうか
勉強家でしょうか?
それともモテたいかたとか?
私は読書が趣味で、
読んでいた本がマルクスの資本論をある程度理解していればもっと面白く読めるな・・・と思ったのが理由です
正直、直接資本論自体を全部読んだとかではないのですが、
現代人にはけっこう頭に入ってきやすいと思われる内容だった、というのが感想です
なぜなら、
書かれている内容は現代でも十分通じるどころか、現代でも使われているような内容だからです
それを極々、簡単にまとめてみましたので読んでみてください
POINT
以下の用語は覚えておいて損のないものです
これも簡単に説明してあるので安心してお進みください
✅プロレタリアート
労働者のこと 搾取される側(奪われる側)=従業員
✅ブルジョアジー
資本家のこと 搾取する側(奪う側)=金持ち、会社の社長・会長など
✅資本主義
資本(お金)が全てに勝り優先されるという考え方
✅共産主義
お金や財産をみんなで共同で所有する(それを国が管理)という、平等を第一とした考え方
✅唯物論(唯物史観)
物質があるから心があるという考え方。物質優先主義
では内容に入っていきます
まずは資本論とはなんぞや?という部分から
資本論とは、
資本主義の仕組み
資本主義の分析
これを行ったものです
その結果、マルクスは
資本主義は特殊な社会形態で、いずれ終わりを迎える
と説いています
マルクスは共著者とも言えるエンゲルと共に、共産主義者であったため、こういった本を記したともいえます
マルクスはこの資本論をプロレタリアート(労働者階級)に配り、共産主義社会を実現していこうと考えていたようです
ちなみに序文で
「近代社会の経済的運動法則を明らかにすることがこの著作の最終目的」と書いています
マルクスは物々交換にしてもお金との交換にしても、
その価値の大小を決めるのは人間の労働力だとしています
つまり、
物(商品)の価値は、
それが作られるまでにかかった時間と原価で決まる、というのです
例をあげると
うどんを作るには、
①原価(原材料)として
小麦粉、塩、水、そしておつゆのだし汁、醤油、砂糖などがかかります
さらに、
②それを作る時間(労働力)として
うどんを捏ねたり切る時間、おつゆを作る時間、がかかります
そして
①+②=商品の価値
だとしているわけです。
マルクスはお金は
価値のモノサシだとしています
また3つの機能があるとも書いています
マルクスは資本主義を痛烈に批判しています
かいつまんで言えば、
資本家と労働者の関係にあります
資本家は富を得る、商品を作り、付加価値(儲け)を載せて売ります
↑
これがある意味正常な形なのですが、
資本家たちはより儲けを出すために、
労働者たちに賃金以上の労働をさせたのです
つまり、今で言うサービス残業ですね
サービス残業分は、資本家たちから出ていくお金(給料分)はありません。
しかし、売るための商品は増えます
結果として、資本家だけが儲かります(従業員の給料は変わっていない)
また、資本論執筆当時、工業化が大きく進んでいます
つまり、工場などにおいて、人手がいらなくなり、労働形態も大きく変わっています
これは、現代、AIが出てきたことによる社会変革に非常に似ています
AIが出てくれば、多くの場面、企業で人手がいらなくなります
率先して企業・資本家たちは雇用者を減らすでしょう
なぜなら労働者に対する賃金は資本家たちのもっとも負担の大きい費用だからです
工業化が進んだ際、マルクスは資本家(ブルジョアジー)と労働者(プロレタリアート)ではそれぞれ以下のような変化があると書いています
資本家たちの変化
機械の導入は資本家たちの利益をますます増やす
労働者の変化
失業者の増加と(残った)労働者の労働時間増加
うーん、現代を見ているようですね・・・
しかし、これがばれると資本家たちは困ります
従って、資本家たちは御用学者(自分たちの言いなりになる学者)を使って都合の良い言い訳を考えさせます
曰く、
というものです。
これを現代で置き換えて考えてみたとしても、
1・・・原材料の分野にもAIは入ってくるから雇用が増えるとは考えにくい
2・・・1と同様
3・・・そもそも資本家たちの数が増えるわけではないので大きな変化は考えにくい
一言で言ってしまうと、資本論は、
共産主義への移行を目指した本
とも言えると思います
資本主義を批判し、
プロレタリアートの革命を後押しいているような内容です
そして現代人の知識レベルからすると、けっこう当たり前なことが書いてあったりします
さらに、資本主義社会は現在でも続いており、お金の流れが社会の流れを読む非常に大切なポイントになっています
また、鋭い切り口で労働の意義と、資本家たちの姿も見せてくれます
ですから、私は小学校でも教えるべき内容なのではないかと思うのです
重要な点がもう一つ
資本論について、マルクスと同じユダヤ人であり本屋では売られていない名著である「日本人に謝りたい」を書いたモルデカイ・モーゼは同著で、
マルクスの書いた資本論は、当時の王政打倒の為に書かせた本である、と告白しています
さらに共産主義についても、ユダヤ人が作り上げた考えであることも並んでいます
そういった点でも、マルクスの資本論は、
本当の歴史を認識する意味でも非常に重要な一冊だと感じています
重複になりますが、小学校でも教えるべきだと思うし、
学校が変わらないのなら(そんなに簡単に変わるとも思えません)、ご家庭で親が子供に教えるのも良いのではないかと思います
子どもと一緒に、ぜひ、歴史の事、社会の事を話し合ってみてください
参考までに
↓
「日本人に謝りたい」 モルデカイ・モーゼ著
難解な本ですが、読み応え、内容ともに抜群の本です