平成25年12月の薬事法改正により、平成26年6月からネットでも一般用医薬品が誰でも買えるようになりました。
もちろん、便利になることは非常にありがたいことです。私は一回もネットで買ったことはありませんが、実際に購入して使用したという方はたくさんおられることでしょう。
しかし、一般用医薬品といえども、薬害が発生しているのはあまり知られていません。
抗がん剤やワクチソの問題点は(ネット上でのみ)大きく取り上げられたりもしていますが、私たちのすぐ近くにある薬でも、危険を孕んでいるのです。
今回は市販されていて、誰でも購入できる市販薬の問題点について確認していきたいと思います。
目次
ネットでもドラッグストアでも気軽に買うことのできる一般用市販薬。
成分を見てもそれがどういったものなのかが分かる人は少ないですし、副作用に関しても調べない人の方が圧倒的に多いでしょう。
次から紹介するものはあくまで一例にすぎません。
ご自分で使用される薬は、自分である程度調べてからの方が良いかもしれませんね・・・
風邪薬として有名なパブロン。
服用したことがある方も多いと思います。
このパブロンで事件が起こったのは1997年、熊本県でのこと。
中年の女性が風邪気味だったためパブロン(大正製薬)を1錠だけ飲んだ。
ところが、風邪の症状が緩和するどころか、高熱が出始めました。
さらに全身の皮膚に水ぶくれが発症。それが爛れ(ただれ)になり重症の皮膚炎になってしまったのです。
もちろん、すぐに病院に行ったが、状態は好転せずついには口腔内にまで爛れができてしまった。その後1か月ほど入院したが、治療も効果を見せずこの女性は息を引き取ることになります。
この女性、これまでに大きな病歴は無く、薬品アレルギーもなかったという。
つまり、始めに風邪を引いた以外は健康体だったのだ。
この悲劇に対して製造・発売元の大正製薬は次のようにコメントしている。
「パブロンに限らず、風邪薬の副作用で皮膚障害などを発症し、死亡する事故は今回が初めてではない。年に何件かある。副作用があるからといって欠陥品という訳ではない。薬のプラス効果が副作用のマイナスに勝っている。」
この症状はSJS(スティーブン・ジョンソン症候群)と呼ばれる。
重大副作用の1つとされ、パブロンにも配合されているアセトアミノフェンという成分による副作用だとされています。
SJSの症状としては、「38℃以上の発熱、重症の皮膚炎、及び水疱や表皮剥離など表皮の壊死性障害」と言われ、SJSの主な発症原因は医薬品に起因すると考えられています(医薬品・医療機器等安全情報290より)。
厚労省によれば、SJSでの被害者は2009年から2011年末までの間で死亡例が実に131例。発症者はその10倍になると発表しています。
後遺症で失明したという人もおり、今も苦しんでいる人もいる。
製薬会社は分かっていて、プラスが勝る、と言っているのです。
神奈川県の30代女性がコルゲンコーワET錠を服用しました。
当初は何事も起きなかったが、飲んでから1週間後、のどに水ぶくれなどが出きてきた。
そしてそれはSJSだと診断されます。
その後しばらく闘病生活が続いたが、最後にはSJSでも特に重篤な中毒性表皮壊死症まで発症し、亡くなってしまいました。
その後遺族は製造元である興和と販売元の興和新薬を相手取って損害賠償を求める裁判を起こしています。
SJSは全国で起こっています。
厚労省は薬の副作用の報告を病院に求めていますが義務ではありません。
病院側としても、医療過誤の可能性も出てきますし、医師が選んだ薬が原因だと認めるのは問題が大きくなる可能性があります。
従って薬害をいちいち報告する病院は決して多くないことが推測されます。
SJSの発症メカニズムは現在の所、不明となっています。
ただ、薬が原因であろうという事だけが分かっています。
そして、例え健康体であっても発症の可能性がある、ということも。
発毛剤でも薬害事件は起きています。それが大正製薬(発売元)の発毛剤リアップです。
このリアップ、もともとは高血圧の薬、血管拡張剤として開発されたものです。
ところがその副作用として”発毛”が見つかったため、改めて発毛剤として発売された経緯のある薬です。
しかし、リアップの副作用は発毛だけではありません。
頭痛、性的不能、重い低血圧、意識障害、不整脈、手足のしびれ、むくみ、体重増加、などなど・・・
リアップ使用での死亡者は開発段階で3名、市販後に3名出ています。
ちなみに市販後の死亡例に関しては国会で明らかになるまで大正製薬は公表していませんでした。
にみならず、発売後3,4年で約500例の循環器系副作用が報告されていることも解っています。
ちなみにリアップの発毛作用に関して、
”本剤は誰にでも効果があるわけではありません”
”脱毛状態の悪化や、頭髪以外の脱毛が見られた場合は医師または薬剤師に相談してください”
と添付文書に書いてあるのです。
つまり、発毛どころか副作用として脱毛の可能性もメーカーは認めているのです。
しかも死亡例アリ。
命がけのギャンブル発毛剤なのです。
薬害の起こりやすい薬剤は研究によってある程度判明しています。
もし薬を買う場合や処方してもらう際は、これらが入っているかどうか確認をしてく方が無難でしょう。
以下の成分は聞いたり見たりしたことがある可能性のある、使用頻度の高い物になります。
✅アセトアミノフェン・・・ 鎮痛解熱剤と言われる。市販の風邪薬に含まれている可能性は高い成分。解熱剤としても処方されることが多い
✅ロキソプロフェン・・・同様に鎮痛解熱剤として使われる。ただ市販薬には使用されていない。代わりに医師処方で頻繁に使われている。
✅イブプロフェン・・・市販の風邪薬によく使われている成分。これも鎮痛解熱剤。
✅アロプリノール・・・痛風の治療薬としてよく使われる。
✅その他抗菌剤や抗生物質など多数アリ
現代の薬=身体に良い訳ではない、
ということはしっかり覚えておきたいですね。
純粋な漢方薬のような自然なものでない限りは、大抵の薬はそれなりの副作用が必ずあります。自分でそれなりの知識を持ったうえで、利用するかどうかを決めるのが良いと思います。
死亡例などがあるわけではありませんが、ちょっと知っておきたい情報を最後に付け加えておきます。
痔の薬として有名なボラギノール、
かゆみ止めの薬のデリケーナ、
水虫の薬であるダマリン
これらの薬に共通して配合されている成分がリドカインである。
何を隠そうリドカインはただの麻酔薬。
つまり、痛みや痒みを麻酔で感じなくさせているだけなのです。
治すこととは全く別の方向です。
麻酔は専門医がいるほどですので、このリドカインも当然”劇薬”に分類されます。
その副作用は、
不安、興奮、目まい、嘔吐、じんましん、感覚異常、意識障害、不整脈、高血圧、低血圧、筋肉硬直、アナフィラキシーショックなど。
痔や水虫を一時的に感じさせなくするためにこれだけのリスクが発生します。
価値観は人それぞれなので、
薬を使うメリットが勝ると思う人は使えばいいですし、
デメリットが大きいと感じるなら違う解決方法を探すのが良いでしょう。
私個人的な意見では、薬はむやみに使わないことをオススメしますが・・・