「水」はあらゆる命の源です。
母なる海も水、人体も水、すべてのものに水は大なり小なり含まれていると言っていいでしょう。
それだけに良い水を摂取することは健康に重要なのですが、
水に関しては様々な問題があります。
そしてその問題は、我々の日常にあるのですから知らないわけにはいきません。
2022年4月から変更された水道水の水質基準見直しについて
水道水及び市販されるミネラルウォーターの問題点
これらを確認しておかなければ、健康に重大な瑕疵が起こる可能性もあります。
実情を知り、正確な対応を考えてみましょう
2022年4月に水道水の水質に関して見直しが行われました。
内閣府食品安全委員会により公表された「農薬の食品健康影響評価の結果」という資料に基づいて、水道水に含まれる農薬の残留量に関して見直しがされたのです。
詳しくは⇒こちらをどうぞ
ネット界隈で騒がれている「水道水に農薬が入れられる!」
というのはさすがに表現がどうかと思います。
(だって今までだっていくらかは入っていたわけですからね)
今回の見直しでは、
健康に影響がある物質に係る水質基準の見直しが行われています。
※厳密には水道水だけではありません
なので、
基準が厳しくなったものもあれば、
基準が緩くなったものもあります。
⇒厚労省水質管理目標設定項目(この農薬類の部分に関して言われています)
農薬の成分に関しては7種類の変更がありました。
規制強化されたものは4種類
カルタップ 0.3mg/L→0.08mg/L以下
セトキシジム 0.4mg/L→0.2mg/L以下
チアクロプリド 0.03mg/L以下(新設)
ベンスルタップ 0.09mg/L→0.06mg/L以下
逆に規制緩和されたものが3種類です
ジクワット 0.005mg/L→0.01mg/L以下
プロチオホス 0.004mg/L→0.007mg/L以下
チオシクラム 0.03mg/L→0.05mg/L以下
使用する私たちにとって、規制強化は安心材料です。
もともと身体に悪影響があるから規制されているわけですから当然です。
厚労省の言い分としては、
規制緩和(農薬の残留量が増える)しても、身体に大きな悪影響はないから変更した、ということなのでしょうが・・・
しかし、規制緩和されたプロチオホスもチオクラシムも殺虫剤です。
虫を殺すために使用される薬剤の混入量が増えても良いとは思えません。例えこのくらいの量増えてもほとんど変わりはないと言われても、本来であれば混入ゼロを目指すべきなのではないでしょうか?
さらにもう1つ規制緩和になったジクワットはいわゆる除草剤で、
細胞毒性が強いと言われ、体内に取り込まれるとフリーラジカル(活性酸素)を大量に生み出すと言われています。
フリーラジカルが体内に多く出来てしまうと、各臓器などの機能障害を引き起こします。
ジクワットでは下痢や腹痛、中枢神経障害や肝機能障害などが確認されていると言います。もちろん、最悪の場合は死亡してしまいます。
また、有機フッ素化合物である「ペルフルオロオクタンスルホン酸」と「ペルフルオロオクタン酸」が新たに規制対象に設定されました。
これらは消化薬剤だとかコーティング剤などに使われている成分で、毒性が強いことから世界的に製造、販売が制限されている物質でもあります。
規制して管理していただけるのはありがたいですが、
こういったものが水道水に入ってしまう可能性がある、というのがそもそも恐ろしいですね・・・
水道水の問題点を考える時、消毒剤として使われている「塩素」が取り上げられます。
日本では水道法によって、
水質保全の為、「蛇口から出る水の塩素濃度(残留塩素)を0.1ppm以上に保つ」という下限値が決められています。
様々な検査を見てみると
大都市圏では残留塩素が0.4ppm~1.2ppmほど
地方都市では0.2ppm~1.0ppmほど であるようです。
(調査によって数字に開きがあるため)
塩素が多く残ると、いわゆるカルキ臭がしてしまい、不味い水、になってしまいます。
さらに塩素自体、消毒剤であるので、当然、人間の身体にも影響はあります。
塩素は強い毒性を持っています。なので、人類初の化学兵器としても使用されています。
粘膜を刺激して炎症を起こしたり、咳や嘔吐、呼吸不全なども確認されています。
アメリカの研究でも、塩素と水が反応すると細胞組織を破壊して人体に悪影響を及ぼすことが指摘されている。乾燥肌やドライアイの原因とも言われ、喘息などの呼吸疾患を持っている人は症状を悪化させることも分かっている。
それくらい強力な殺菌作用をもつのが「塩素」です。
つまり、塩素が身体にダメージを与えるのは世界共通の認識なのです。
そのため、
海外では、水道水に含まれる塩素の上限値が決められています。
アメリカやフランスでは塩素が0.1ppm/L以下であること
ドイツでは0.05ppm以下であることが決められています。
日本の最低ラインが海外では上限値、あるいは上限を超えた数字になってしまいます。
もともとの水質や環境、文化、立場の違いもあるのでしょうが、
ヨーロッパなどでは塩素という薬剤だけではなく、自然の力を利用して濾過する緩速濾過方式が採用されているところも多く、これらは決して日本でも出来ない事ではないことも覚えておきたいですね。
市販されている「水」は4種類に分けられています。
汲み上げた水に科学的処理を行わないものを「ナチュラルウォーター」
これに特にミネラルが含まれているものを「ナチュラルミネラルウォーター」
さらにそれを成分調整したりブレンドしたものを「ミネラルウォーター」
殺菌など化学処理をしたものを「ボトルドウォーター」
このように分類しています。
このうち、一般的にミネラルウォーターと呼ばれるのは
「ナチュラルミネラルウォーター」と「ミネラルウォーター」でこの2つは科学的処理・化学物質を含まないものになります。
なら水道水よりいいわけか・・・
と安易に答えを出すのはお待ちください。
自然のものを加工せず出しているからこそ、
採取地などによっては毒性物質(例えばヒ素など)が水道水より多く含まれている可能性もあります。
同じように硝酸対窒素(しょうさんたいちっそ)も気を付けなくてはなりません。硝酸態窒素は、身体内で亜硝酸態窒素に変わると、メトヘモグロビン血症の原因になったり、発がん性物質であるニトロソアミンに変化することがあるのが分かっています。
また、ペットボトルに入っている場合、長時間高温の場所に置いておくと、毒性を帯びることも分かっています。
さらにアメリカのジョセフ・マーコラ医師は
「(市販されている)ミネラルウォーターの40%は水道の水と変わらない」といっています。
うーん、ですね・・・
安全性からは離れますが、水道水と比べればコストが高いのも難点です。
毎日毎日ミネラルウォーターを買って、飲料用、お風呂用などと賄うのはかなり大変なのも頭が痛いところです・・・
では、どうやって良い水を手に入れるべきなのでしょう?
私個人としては、
まずは「水を飲もう」ということを推奨します。
水道水でも、市販のミネラルウォーターでも構いません。
ジュースやコーヒー、紅茶などを飲むより、絶対に「水」の方が身体に良いです。
もちろん、身体の状況や体調によって、
お茶などの成分が大きなプラスになる場合もあります。
しかし、どんなものであっても主成分は「水」になるわけですし、
通常の場合であれば「水」がベターなものになります。
注:紅茶やコーヒーが身体に悪いと言っているのではありません。
茶葉やコーヒー豆には農薬の問題がありますし、有機無農薬栽培のものであっても、多少なりとも消化の負担になります。ジュースに至っては大量の砂糖、合成甘味料、保存料、香料など課題が多数です。
普段は「水」を飲むことをお勧めします。
※繰り返しになりますが、体調や好みによっては特定の良質のお茶等はとても良いと思います。
ただ、やっぱり知ってしまったからは気になる。
本当に良い水を飲みたい!
という方は浄水器しかありません。
マルチ商法で販売している高い浄水器である必要はありません。
以前も紹介しましたマナウォーターなら、元付タイプの浄水器にしては安価。工事も簡単(設置費も安く済む)、フィルター交換不要、それでいて性能はお墨付きです。
私の尊敬する故・飯島秀行氏が作ったものです。
グッと安価な蛇口につけるタイプでも良いでしょう。
そして、それでも高いと思う方は、水道水でも良いと思います。
理由は上記の通り。
それがベターだからです。
今後、日本も水道民営化が予定されています。
企業はどうしても利益重視ですので、水質の悪化や水道料金が高騰してしまう可能性もあります。
今のうちに安全な水を確保しておくのも、1つの生き方かもしれませんね・・・