数字・数学はお好きでしょうか?
小学校の数学から始まり、中学、高校、大学などと数学を学びますが、そこで数学嫌いになった人もたくさんいるでしょう。
実際、私自身も決して好きではありませんでした。
しかし、社会人になり、学校以外の場所や機会で数学というものに出会うと、
そこには私が習った・知っている世界とは全く別の世界が展開されていたのです。
数字というものの本質について考察していきましょう。
人類が数字を使い始めたのは今から約5,000年前のメソポタミア文明のシュメール人だと言われています。
シュメール人は楔形文字も発明し、人類で最も古い”記録”を残しています。
彼らは都市国家も形成し、神殿を建てるなど、それまでの人類より明らかにワンランク上の文明を築き上げたんですね。
しかし、日本の縄文時代にも数字を利用していたような形跡はみられます。
縄文時代は今から約10,000年前です。
これが事実だとすると歴史は大きな変革を見せるのですが・・・
さて、縄文人たちが数字を使っていたと思われるのはいくつか根拠があります。
まず彼らが居住していた竪穴式住居です。
この竪穴式住居には、柱があるのですが、その柱のサイズや間隔がほぼ同じという特徴があるのです。
これは、なんらかの方法でサイズや間隔を測っていたというだけでなく、そのサイズが住居建設に際して有効であることに気が付いていた可能性があるという事です。
要するに数字を応用していた可能性があるわけです。
次は縄文土器です。
縄文土器は、土器に文様が施されているのはご存知かと思いますが、その文様につけられた丸などの印が1~12までの自然数として確認が出来るのです。
つまり縄文人は”12進法”を使っていたと見ることも出来るのです。
大阪大学の名誉教授である伊達宗行氏も「数処理を行い、呪術具として使用していたのではないか」と述べています。
このように、数字を活用することで生活が変化するだけでなく、
過去の世界とも通信が出来るようになります。
数字とは世界の大いなる共通言語である、とも言えるのです。
数字は頭を鍛えるのに最適なものでもあります。
皆さんは物事を考える時、
具体的に考えるのと抽象的に考えるのはどちらが得意でしょう?
また、どちらが上位の概念に属すると思いますか?
実は、抽象的思考の方が上位の概念であり、抽象的思考の方が思考レベルが高いのです。
それはなぜでしょう?
例えばカレーライスが3皿あったとします。
これは数字というものを使って抽象度を上げているから3皿と数えることが出来るのです。
カレーライスを具体的に見てしまうと、
カレーライスの(具体的)中には、お肉が入っており、ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、小麦粉、各種スパイス、お米、塩、などなど・・・・
様々な物が入っており、とても数えるのは難しくなってしまいますし、何よりカレーライスと認識できなくなってしまいます。
抽象度を上げれば、お米があり、カレー粉があり、具が入っていれば”カレーライス1皿”と認識してしまうことができます。これが抽象化の力です。
つまり数字は抽象化への第一歩なのです。
もう少し抽象化について説明しましょう。
抽象化とは上の解説の通り、物事を広く大きく見ることです。
例えば人間を見てみましょう。
人間を具体化して行けば、例えば
⇒日本人
⇒男性
⇒20代
⇒関西在住
⇒大阪在住
⇒A型
⇒イニシャルがT
⇒身長が170cm台・・・・
と、このようにどんどん誰なのかが特定されていきます。
逆に「人間」を抽象化していくと
⇒動物
⇒生命体
⇒地球の生命体
⇒宇宙の生命体
⇒多次元の生命体・・・
などと言った感じで凄まじい広さの範囲になっていきます。
どちらが想像することが困難かは言うまでもありませんね。
頭の中で思考する時も、
具体的な個人の事を考えるより、
より抽象的な多数の存在を対象に考える方がレベルが高くなります。
以上のような理由から、
抽象化とは、思考の上位概念であり、
数字はそれを象徴するものと言えるのです。
私たちが暮らし、認識する世界は三次元の世界と言われます。
三次元とは、縦・横・奥行の世界と言われています。
違う言い方をすれば物質世界です。
しかし、当たり前と言えば当たり前ですが、
世の中はより高次元の世界があります。
その最も身近にあるのが
数字の世界・・・数理宇宙です。
実は我々の世界は全て数字で表すことが可能です。
それどころか、この三次元(物質世界)では表現が不可能なことも、数字の世界ではそれが可能になります。
その代表的な例は虚数です。
虚数とは二乗(同じ数を2回掛けて)してマイナス1(-1)になる数字のことです。
この数字、表すことが出来ますか?
※マイナス×マイナスはプラスになるため、「同じ数を2回掛けて」マイナスにするのは通常では不可能
しかし、数学はこれを可能にしています。
i = √−1
これが答えです。
もちろん、実数直線上には存在しないので、この三次元では表現することができません。
それが数学では可能になるわけです。
何が言いたいのかというと、
上記はあくまで1つの例ですが、
数字の世界(数理宇宙)の方が広い(より抽象化された)世界だということはご理解いただけたのではないでしょうか?
そして、私が本当に言いたいことは、
それは人間1人1人の頭の中に存在する、ということ。
私たち人間は、1人1人に大きな宇宙があり、その宇宙は物質世界を超えているのだということです。
ですから、些末なことに悩む必要なんてないのかもしれません。
だって、私たちは、物質世界より大きなものを既に持っており、
より進化していくことのできる存在なのですから。
霊界日記を残した世界的霊能力者スウェーデンボルグが霊視した霊の世界は、
「数の世界だった」
といいます。
数学をしろ、などというつもりはありません。
ただ、繰り返しになりますが、
私たち1人1人が、広大な宇宙に匹敵するものを持っているのであり、
1人1人が唯一無二の存在だということを覚えておいてほしいのです。
ですから、人は上も下もないし、
貧富もないのです。
より思考を抽象化させ、さらに素晴らしい世界をそれぞれが築いていきましょう・・・