健康や体型を気にして、大なり小なりダイエットに取り組んでいる人は多いと思います。私もダイエット経験者です(一応、成功してます)。
ダイエットにはコツがあるのですが、ダイエット、と言われて「糖質制限」というキーワードを思い浮かべる人もけっこういるのではないでしょうか?
しかし、最近になりこの糖質制限には問題があることが指摘され始めています。
本当のところはどうなのでしょうか・・・?
糖質制限は間違い!? 糖質制限で寿命が縮まる!?
糖質制限によるダイエットや健康法が注目され始めたのは2015年頃のこと。医師の江部康二氏や白澤卓二氏らが「糖質」の摂取が肥満や生活習慣病の原因であるとする「人類最強の糖質制限論」などの本を出版したことがきっかけだ。これにマスコミが食いつき、TVなどで”宣伝”したことによって、糖質を制限すれば痩せるし多くの病気の予防になる、といった神話のようなものが拡散されていくことになった。
※糖質とは・・・主に炭水化物を指す(後述)
しかし、デイビット・ローベンハイマー博士らによる研究によると、「食事を行う生物は、タンパク質と炭水化物の摂取割合はその種によって決まっている」ということが分かってきた。
ローベンハイマー博士のマウスによる実験によると、高タンパクのエサをしばらく与え続けた後、高タンパクのエサと高炭水化物のエサを両方並べて与えてみると、マウスは高炭水化物のエサばかり食べるようになったという。
つまりマウスは自然とタンパク質と炭水化物の割合を調節しているというのだ。これはマススのみならず、粘菌や昆虫、そしてその他の動物(ヒヒなど)でも同様の現象が見られたとされる。
さらにこの実験の結果から「低たんぱく・高炭水化物」の組み合わせのグループが最も長生きだったことも判明している。「低たんぱく・高炭水化物」が生物にとって最も望ましい栄養素の組み合わせだと結論付けている。
直接人間に対しての実験は行われていないが、博士は「おそらく同様である可能性は高い」と語っている。
糖質制限とは!?
さて、ここで糖質制限というものをもう一回確認してみよう。
そもそも糖質とは炭水化物のことを指している。炭水化物は糖質と(糖質でない)食物繊維に分かれるので、炭水化物制限ではなく「糖質制限」と言われる。
この糖質は、エネルギーとして余分になったものは脂肪として蓄えられる(といわれている)もので、ここから糖質を減らせば痩せる、痩せやすくなるという理論なのです。
だが、そもそもこの糖質制限は糖尿病の治療法として考え、使われていたものである。
過剰に糖質を摂取している患者に対して食習慣の改善から病状の回復を促したものだ。
つまり、糖尿病という特殊な状態においてのものだったのだ。
糖質の摂取量を減らせば、確かに体重が落ちたりコレステロール値が下がったりするだろう(コレステロールに関しても大いなる誤解があるのだがそれはまた別の記事で)。
極度の肥満や糖尿病の人などには効果が出る場合も考えられるだろうが、健康体の人が糖質制限を続けるとどうなるだろう。糖尿病に詳しいある医師は次のように語る。
「タンパク質は肝臓で糖質に替えられるが、糖質を減らしてタンパク質でそれを補おうとすると、毎日大量の肉(数kgにもなる)を食べる必要が出てくる。それはあまりにも非現実的な話だ。」
これはつまり人の体内で糖質が不足すると(食事で必要な分が摂れないため)、筋肉などでこれを補おうとするということだ。もちろん、体重は落ちるが、筋肉が減少すれば新陳代謝も落ちる。すると身体は太りやすい体質になってしまう。これでは本末転倒である。また、同じような理屈で骨粗しょう症の原因にもなりえると言う。
しかもいったん骨密度が低下したり筋肉量が減少してしまうと、それらを元に戻すには本当の意味で適切な生活を送らないと相当困難である。
健康を害するダイエットは、美を失い、老化を早めるのは常識だ。
もちろん、その分、化粧品や薬、健康食品は売れるかも知れないが・・・・
マスコミがこの説を取り上げる理由も見えてきたのではないだろうか・・・?
健康になる食事、健康に痩せる食事とは
糖質制限の問題は依然ニュースポストセブンなどでも取り上げられています
⇒死亡リスクを高める糖質制限「炭水化物が3割以下」は危険
リンゴダイエットだとかもそうですが、何かを摂り続ければ、とか何かさえ摂らなければ、という単純なものでは健康に痩せるなど不可能でしょう。都合の良い魔法などありません。
正しい知識と行動によって、健康と美は育まれていきます。
健康になる食事法や痩せるための食事は当ブログアーカイブにて書いていますのでご興味のある方はあわせてご覧ください
⇒本当に健康になるための食事法
⇒健康に痩せ、美しさを増す食事とは
健康のための食事とは簡単に言ってしまえば昔ながらの日本食がベストです。
ただ気候や風土によって採れる物や身体に必要なものも変わってきますので、その辺りは自分の身体と相談しながら選んでいただければよいと思います。
また個人的には嗜好品(スイーツなど)も、健康にもダイエットにも必要だと考えています(詳しくはアーカイブで)。ただ砂糖の摂り過ぎは問題が多いので気を付けた方がいいでしょう。
現代は「健康」は自分で守らなくてはならない時代です。
例えば製薬会社やマスコミは、病人が増えた方が都合がいいものです。
病気の人が増えれば薬が売れて儲かる→マスコミはスポンサー料が増えて儲かる
このサイクルは現代の象徴的なものですから
全てを疑え!とは言いませんが、自分で物事を確認するクセはつけておきたいものですね